天に昇った想い-Kite-
2022年7月8日、安倍晋三氏がテロリストの凶弾に倒れて帰らぬ人となりました。享年67歳、その早すぎる死に、日本国内のみならず、世界中からその死を惜しむ声が寄せられています。総理の座は既に退いていましたが、依然安倍さんは多くの期待を国内外から集めていて、日本は本当に偉大で得難い政治家を失ってしまいました。安倍さんは国民にとって救世主のような存在でしたが、私にとっても恩人でした。安倍さん以前の政権(匿名希望)は、日本の国力をボロボロにしてしまいました。それは経済や雇用に留まらず、日本の信用や日本人としての自信、こうした我が国の良い部分の多くが失われてしまっていましたが、安倍さんが総理に返り咲いて、見事に取り戻してくれました。私が勤務していた会社は、退職金を401Kと呼ばれる確定拠出年金で運用していて、某政権(特に名は秘す)の時には私達は、下がり続ける運用評価額に絶望的な思いで、毎日溜息を漏らしていたものでした。私の友人などは、全額ハイリスク商品で運用していたので、その膨大な元本割れに、本当に笑えない状態でした。今でも、何故か国会議員で居座っている、その時の政権の人達(あえて名は伏せる)が、偉そうに経済がなんたらとか雇用がどうたらとか説を垂れているのを見ると、「コイツら、何て面の皮が厚くて恥知らずな連中なんだ!」と罵声を浴びせたくなりますね。そんな悪夢の政権のもとで、私たちは将来の見通しも立たず、加えて東日本大震災、福島原発事故まで起きてしまい、日本はもう終わりだなんて私たちは感じていたものでした。そんな閉塞感しかない状態から日本を救ってくれたのが、安倍さんでした。雇用、経済、国際的な信用、いずれも劇的に回復してくれましたね。私は献花に行くことはできませんでしたが、葬儀の日に心の中で、安倍さんへの感謝とご冥福をお祈りしました。
安倍さんの葬儀は縁者だけでしめやかに行われる予定でしたが、多くの政界関係者が参列しました。そして他にも多くの人たちが葬儀場の増上寺に駆けつけていました。そして安倍さんをお送りする車は、増上寺から自民党本部、議員会館、官邸を経由して国会議事堂の前を通過したのちに葬送されに向かいました。沿道にも本当に多くの人たちが集まって、安倍さんをお見送りしていましたね。安倍さんがいかに多くの人たちに尊敬されて、そして親しまれていたかということを示していますよね。そして、いつも検討ばかりで結論は先延ばしにする岸田総理が、早々に安倍さんの国葬を決定しました。いわゆる右寄りで保守と言われる人たちは、大喜びでしたね。一方で強烈に反対する人達もいて、国会議事堂の前でデモなんておっ始めています。”安倍晋三をゆるさない”なんてプラカードまで掲げていて、故人を前にこのヒト達は、なんとまあ品性下劣な人達だなあと思ってしまいますね。
賛否両論ある安倍さんの国葬ですが、私としては、表向きは「まあどうでもいいや」という冷めた目で見ています。しかし、本音としては反対なのです。偉人や政治家の国葬は日本にはそぐわないと思っているのです。この国は、神話の昔から脈々と、権力の形を様々に変えながらも、天皇を国の象徴と仰いできた古い歴史を持っている国です。その様なこの国では、国家の行事としてお見送りする対象は、天皇陛下だけだと考えているのです。昭和天皇が崩御された時も、「大喪の礼」において、国葬が行われましたね。大多数の国民がその死を悼み、荘厳な雰囲気の中で陛下をお送りしました。本来葬儀というものは、故人の死を悼み、生前を偲びながら、しめやかにそして厳かに行われるものだと私は思うのです。しかし、保守の人たちが安倍さんを国葬にと騒いでいる事が、安倍さんを自分たちの思想信条のマウントを取るための材料にしている様で、何だか嫌な感じがするのです。安倍さん個人の名誉を、この人たち(右寄りに人達)が私たちにぐいぐいと押し付けているように感じてしまうのです。そして、早々と国葬を決定した岸田総理も、そういった保守派の人への忖度と、支持率と政権の好感度が上がると考えて、きちんと検討せずに国葬を打ち出したような気がします。外国からの要人の参加も要請する様で、外交的なメリットがあると説明されている人がいます。しかし、来てもらう我が国は、要人警護や様々な規制で大変ですよ。また参加する国もこのような国際関係が緊張しているな時に、また様々な国内問題(米はインフレ、そして英は首相交代)を抱えていて大変ですよね。ホワイトハウスのオーバルオフィスからはこんな声が聞こえてきそうです。
首席補佐官:「Mr.President 。Japanからシンゾー・アベのNational Funeralに来て欲しい旨、依頼が来ていますが、どうしましょう?」バイデン大統領:「面倒くさいなあ。ワシは今インフレで大変なんじゃ。ロシアのあのアホの相手もせんといかんし、チャイナのデブもなんとかせんといかんからのう。エマニエル(在日大使)に頼もうか?」首席補佐官:「しかし、Mr.Trumpが出席するかもしれません。」大統領:「シット!フロリダのケツの穴野郎が出席するなら、うちもそれなりの対応をせんとなあ。Hey Tony(ブリンケンさんです)ひとっ飛び頼むよ。」ブリンケン国務長官:「Oh my goodness!ボス、私はつい先日日本に行ってきたばかりですよ!あなたの弔意もちゃんと伝えてきたんですよ!もうヘトヘトですわ・・。」大統領:「頼むよTony。わしは最近前立腺の調子が悪くて、長時間の葬儀なんかに出席したら、お漏らしするかもしれんのじゃ。」あくまで私の妄想です。私は最近よく眠れないのです。
こんな時に、岸田総理がリーダーシップを発揮して、各国の首脳と調整して、喫緊の問題になんらかの道筋をつけるとは私には思えません。また、日本にとって有利なディールが岸田さんに出来るとは私には思えないのです。そして、岸田総理が各国首脳にいい顔をするだけの機会であるならば、それこそ壮大な時間の無駄だと思いますね。政府としては、あくまで簡素な儀礼として実施し、国民一人ひとりに政治的評価や喪に服する事を求めるものではないと説明しています。しかしそうであるならば、国葬である必要はないはずです。簡素に行うと言っていますが、それは安倍さんの死を政治利用している事に他ならないと思いますよ。それならいっそのこと「思いっきり派手に行ってしまえ!」なんて私はヤケクソになっています。これは強烈な皮肉で言っています。。国葬の日は、国民の休日にして、国民には喪に服することを推奨してしまいましょう。そして、その日は全国民に精進料理を推奨して、魚肉の食事は避けるように要請すればどうでしょうか?もちろん、酒はだめですよ。飲食店にも、休業要請しましょう。葬儀は日本武道館に加えて、メタバース上に葬儀会場を作って、希望者は全国民参列出来る様にしましょう。お香典も必要ですね。仮想通貨でお香典を集めましょう。お悔やみのコメントを募集して、チャットの投げ銭を利用して、お香典がわりにするのもありですね。収益は国葬の費用に当てればいいのです。ついでにメタバース上で安倍大明神なんて作ってしまったらいかがですか?お賽銭も仮想通貨でOKです。ついでに切手も作ってしまいましょう。普通切手では、政治家は1円の前島密だけですよね。記念切手を入れても、私の知る限り、日米安保50周年記念切手の、岸信介さんだけです。安倍さんの100円切手くらい作ってしまったらいかがですか。こんな嫌ごとを言っていると、恐ろしい、そして面倒臭い右側の人たちから、唾を飛ばして罵られそうで怖いのですが、誰も読んでいないブログなので思いっきり毒を吐いてしまいました。既に安倍さんは、最高位の勲章である”大勲位菊花章頸飾”が贈られて、国家からの生前の偉業への感謝は示されています。多くの人達が、善意で国葬を望まれているとは思います。しかし、安倍さんとしてはそんな事よりも、愛する昭恵さんが、様々な雑音に迷わされる事なく、心穏やかに過ごしてくれる事と、ご自身が強く願っておられた、愛する日本がより良い国になるように、国民全員が努力する事を望まれていると私は思うのです。
kite:テロリストによって糸を切られた凧は、風を受け、大空に逝ってしまった。多くの人々の思いを抱いた魂は、天から優しく私達を見守ってくれている・・・。
Kiteは、2000年に発売されたU2のアルバム、”All That You Can't Leave Behind”の5曲目に収録された曲です。ボーカルのBonoは、さよならを言いたくない相手にさよならを言わなければならない事、そうした自分ではどうしようもない運命を、風に乗ってコントロールを失ってどこまでも空に登っていく凧に例えている曲だと語っています。そして、彼の父が亡くなった後、尊敬する、そして愛する父に捧げる曲だと語っていました。私は、このアイルランドの不良あがりのグループが大好きで、車の中で聞くCDの定番になっていました。中でもこのアルバムはお気に入りの一枚で、長時間の運転を慰めてくれたものでした。私が一時期住んでいた海沿いの街には、海岸に沿って大きな芝生の公園がありました。その街では凧揚げが盛んで、よく晴れていい風が吹く日には、その公園で腕自慢達が、大きな凧を海風に乗せて、高く高くあげていたものでした。私はその光景をぼんやりと見ているのが好きで、晴れて風がいい日の午後には、仕事をさぼってその公園のベンチで、空に登っていく凧を、時間を忘れて見ていたものでした。そうした時、ふとした瞬間にこの曲が思い出されて、「死んだらみんな、こうやって空に登って行くのだなあ」なんて事を考えていました。そして小学生の時に同級生だった病気で休みがちだった女の子の事、スキルス癌で早すぎる死を迎えてしまった同僚の事、屋根から落ちて死んでしまった私を可愛がってくれた祖父の事、そんな事をぼんやりと考えていました。そして豆粒のように小さくなった凧がこのまま風に吹かれて、何処かに飛んでいってしまうのではないかと、目を擦りながら空を見上げていました。
このような駄文を最後まで読んでくださってありがとうございます。
皆様にとって明日が今日より良い日となりますように。
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